ケニア 若者、ルト政権と対決
抑圧の中でも活発な抗議
ポール・マーシャル
昨年春、金融の勘定書に反対してケニア中で巨大なデモが起きた。このIMFが後押しした構想は、790億ドルに達する債務完済を目的として、住民に新たな諸税を課すことを狙いにしていた。主に若者たちによるこの決起はウィリアム・ルト大統領に勘定書を取り消させた。
89人の拉致への
政府責任の露呈
この決起の終了以来、当局は抑圧政策の追求を続けてきた。それは、拉致と超法規的な処刑で例示されている。89人がこれまでに、覆面の男たちからなる奇襲部隊により、時として白昼に拉致されている。
犠牲者の中には、デモに参加したことがある若者たちがいた。また漫画家のギデオン・ケベトのような活動家もいた。そして彼はこの国の中にひと騒動を引き起こし、自由を取り戻すことができた。残念だが、これは全員にとっての事例ではない。現在まで、拉致された89人の内29人はまだ発見されていず、他は死体で発見された。
当局は、かれらは先のような行為とは関係していない、と言い張っている。しかしこの否認は、ムトゥリ事件によって粉砕された。
これはひとりの若者、レシリー・ムトゥリを巻き添えにした。彼は他の者と同様拉致されたのだが、彼の父親、元の国家法務長官で現公共サービス相が警察の上級警官と共に直接介入したのだ。得られた情報は、ルトの介入を受けて、彼の息子が情報機関の支配下にいたことを明らかにした。若いムトゥリは解放され、政府の抑圧部隊の責任をはっきり示した。それは、ケニアが「強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約」に署名していたにもかかわらず、ということだった。
消えない異論
を沈黙させる
これらの行為は新しいものではない。しかしそれらは加速している。目的は敵対者内部に怖れの空気をつくり出すことだ。日に日を次いで、誰もがこれらの奇襲部隊の手中に自身を見出す可能性がある。2、3週間前に公表されたアムネスティ・インターナショナル報告の中で証言に同意したほんの僅かな人々は、かれらの幽閉の中での殴打や虐待を伝えている。
この抑圧は、ソーシャルネットワーク上での活動がもつ強い存在感によって証明されるような、今も活発なはつらつとした抗議に挑みそれを解体しようとする政府によって利用され続けている。AIによって生み出されるメッセージ、イラスト、写真が今次々に回され、政治家を笑いものにし、かれらの無能さと腐敗を糾弾しているのだ。
デジタル空間は、論争と権力への反対に向けたひとつの場になっている。そしてそれは、この国の悪化し続ける社会情勢を前提とした時、バーチャルな行為から早々に極めて実体的なそれに変わる可能性もある。(「ランティカピタリスト」2025年4月2日)
▼筆者はIV通信員で、フランスの第4インターナショナルメンバー。(「インターナショナルビューポイント」2025年4月19日)
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