チャド ルペン独裁者の招待受ける

ポール・マーシャル

 直感に反する
 アフリカ詣で

 フランスの極右、国民連合(RN)は、この数年アフリカでいくつかの関係を作り上げようと挑んできた。そして党指導者、マリーヌ・ルペンの今年3月14―16日からのチャド訪問は、その最新事例だ。彼女の側近のひとりであるルイ・アリエトを伴ったRN指導者は、エマニエル・マクロンに表面上支持されたクーデターのおかげで3年間以上権力を握ってきたチャド大統領のマハマト・デビイによって迎えられた。たとえ相対的だとしても、大きな憎悪の的になっている「移民浸透」の源かつ原因であるアフリカへのRNの関心は、いくら控えめに言っても直感に反するように見える。

 同胞への無関心
 は独裁者に共通

 ルペンは、彼女のアフリカ訪問の中で、植民地化が果たした建設的な作用やフランスの植民地政策に関する何らかの反省に対する彼女の反対、また援助やビザに関する制限といった、一定の問題を避けている。彼女はさらに、彼女の父で教師が1986年に行った「私は人種の不平等を確信している」といった諸言明についても極めて慎重だ。
 心にとどめる価値があるのは、ルペンの父親を、次いで彼の娘を迎え入れることに同意したアフリカの主権者が、彼らの対話相手によってフランス内で後押しされているレイシスト的ヘイトの標的にされているかれらの同胞の運命には全面的に無関心であり、それはかれら自身の国内で示している無関心と同じ、ということだ。(「ランティカピタリスト」2025年3月27日)

▼筆者はインターナショナルビューポイント通信員で、「アフリケス・アン・リュッテ」編集者、かつフランスの第4インターナショナルメンバー。(「インターナショナルビューポイント」2025年4月12日)

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