フランス ルペンに有罪宣告
極右との闘いは続く!
NPA―アンティカピタリスト
いわゆる「EU議会政党助成金」事件で、マリーヌ・ルペンに3月31日、4年の収監(うち2年は執行猶予)、罰金20万ユーロの判決が下され、5年間の公職立候補が禁止された。こうして、控訴審判決までの通常の司法の遅延、および政治的不安定化の影響を考慮した場合、2027年の大統領選に向けた彼女の立候補は、特に選挙が前倒しになるならば、まさに大いに疑わしくなっている。
予想通り、RN(ルペンの国民連合)といくつかの最も極右的な勢力は、それをスキャンダルまた陰謀と呼び、かれらの声はオルバン、トランプ、マスクからなる反動インターナショナルによって増幅された。驚くことではないが、政治的諸派・諸傾向の残りは、ぼそぼそとした言明だけで済ますか、沈黙を守っている。メランションの不服従のフランスの場合は、その最悪の敵によるポピュリスト的で反司法のレトリックをオウム返しにした。
毅然と清潔
の党に打撃
適用されているとされるブルジョア裁判と法は、大いに批判されてよい。政治闘争と階級対立に巻き込まれた判事たちはいわば歓迎されない現象だ。しかしながら、多面性のあるサルコジ事件とまさに同じく、マリーヌ・ルペンの有罪判決に導いた事件は際立つものであり、破滅的だ。特に、「清潔さと毅然性」をもっていると主張した政党の相続人にとっては、また2,3年前には有罪宣告を受けた政治家に対し生涯の公職立候補禁止を要求した者にとってはそう言える。
裁判は、審判に付された者が誰であろうと役目を果たさなければならない。それに対処するのは政治の世界の任務なのだ! そのような決定を行うことによって司法は、「権力の分立」を疑問に付すどころか、政治階級にそれ自身の腐敗を気づかせた。ブルジョア民主主義の原理と仕組みのいくつかは、当たり前と考えられている。それらが最も力ある者に一度でも適用される時、それらに不平をこぼすのは不穏当だ。
極右自身は
今なお脅威
しかしながら、マリーヌ・ルペンに対するあり得る禁止は、短期的に権力を奪取するという極右の能力をほんのわずか疑問に付すにすぎない。それは、RNが犠牲者として自身を押し出すことに成功するならば、先の歩みを加速することさえあり得るだろう。RNの廉潔さとはほとんど関係のない深い社会的根付きを抱えたファシズムに向かう、ある種の強い傾向があるのだ。
ジョルダン・バルデラ(現RN党首:訳者)が、LR(共和党)の最後の遺物と今日再征服党に体現されている、フィロン波とサルコジ派から生まれている純粋なブルジョア極右を、マリーヌ・ルペンが体現しようとしている庶民の極右と何とか統一できるならば、彼が来る選挙での勝者として浮上する可能性もある。この古い構想は、マリオン・マレシャル(国民戦線の元活動家で現在は再征服党:訳者)によっても先導されている。それは不和を呼ぶ要素……だがまた代わりになるものでもある。
最後に、マクロン主義に体現され、また変わることなく急進化を深めている過激な自由主義の中道も、ブルジョアジーによるもっと統制可能な形態で、すなわちアルゼンチンや米国で進行中のリバタリアンの実験から生気を吹き込まれた主流のテクノクラート的、親EU的非寛容さで、極右の政策を実行する可能性もある。
統一と急進主義
で極右と対決へ
これこそが、あらゆる戦線でのわれわれの闘いだけが破局を避けることができる理由だ。司法が政治のゲームに影響を与えようとしても、依然政治が主権性と決定力を保っているからだ。極右がその鉄のかかとでわれわれを踏み砕くのを阻止するためには、街頭、職場、また大学での、さらに投票箱での階級闘争からなるわれわれの側における統一と急進主義を必要としている。(2025年4月1日、「ランティカピタリスト」より訳出)(「インターナショナルビューポイント」2025年4月1日)
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