トルコ なお続く大衆的決起
最大の課題は労働者の合流
ウラズ・アイディン
勝手気ままに拘留下に置くことで、次の大統領選挙でライバルになりそうな人物を排除するというエルドアンのもくろみが、めったにない大きさの決起に火をつけた。エルドアンのネオファシスト的専制構築における大きな転換点になる可能性もあったことを前に、新たに急進化した若者たちを含む市民数百万人が再び街頭に繰り出した。
常套手段への
依存またもや
もちろん、被選出代表の逮捕はトルコで全く新しいことではない。近年は、国の南東部のクルド系自治体の過半で、親クルド政党が大きな多数で(得票率50~80%)選挙に勝利を収めてきた。しかし国家は体系的に、それらの被選出代表にテロを支持したと罪を着せ、かれらを投獄、被選出首長を政府が指名した行政官で置き換えた。同様に、親クルドのDEM党(前HDP〈人民民主党〉)所属の議員数十人、およびTIP/トルコ労働者党(第4インターナショナルのわれわれの同志はその中で活動している)所属の議員ひとりが今も獄中にいる。
今、同じシナリオがこの国の最大都市、イスタンブールで繰り返して起きようとしている。国家は今、それが極めて穏健な党であってもCHPを徐々に絞め殺そうと追求中だ。
若者の急進化
が一定の成果
決起における新しい要素は大学と高校の学生の参加だ。特に大学における脱政治化と抑圧の数年の後ではそうした決起は予想されなかった。
しかし、老練なモグラは非常に深く掘り続けてきた。悲惨な経済危機と組になった教育の商品化――学位をすたれさせている数百校に上る私立大学の開校――は、若者たちが将来にもはや何の希望ももてないことを意味していた。したがって、若者たちのそのような決起を鼓舞し、もっと合法的なあるいは象徴的な反対をめざしていたCHPを連れ出したのは、そしてより幅広いデモに道を清めたのは、大きくこの不満だった。
抗議の規模はイスタンブール市長のエクレム・イマモールの逮捕を阻止するには不十分だったとはいえ、体制が特にこの自治体を率いるために行政官を指名する問題で後退した――当面――という事実は、重要な勝利だ。ラマダン休日の後、裁判を待って今も獄中にいる数百人の学生の釈放要求に基づき、学生の運動は再開しているように見える。
過去の闘いとの
政治的な異質性
それもまたエルドアン体制と対決した大衆的抗議だった2013年のゲジ公園蜂起は、今日の抗議行動に対するひとつの重要な参照点であるように見える。しかしながら、ひとつの重要な違いは、ゲジにはあらゆる政治的多様性があったとはいえ、革命的左翼がそこで何とかそのヘゲモニーを確立できた、ということだ。左翼に対する何年もの抑圧を経て、先のことはもはや今日の事実ではない。
トルコ共和国の創建者であるムスタファ・ケマル・アタチュルクの姿が、世俗的で民主的な共和国への回帰を求める熱望のひとつの象徴――もちろん神話なのだが――として、明らかに非常な存在感をもっている。しかしその先にわれわれは今、世俗的民族主義(オスマン・イスラム・トルコの想像に関係づけられない)に、しかし同時に純血主義的、レイシスト的、また性差別的民族主義にも好意を示すウルトラ民族主義の諸潮流の発展を見ている。
幸いなことに、これらの潮流が優勢なわけではない。しかしそれらは存在し、若者の中で成長中だ。われわれの目標はしたがって、それが極右の民族主義、性差別主義、あるいはレイシズムへと漂流するのを妨げるために、この運動に左翼の価値を持ち込むことでなければならない。
これは特に現在の流れの中では重要だ。そこでは、エルドアンの体制がPKKの解散、および体制の言葉を使えば「テロのないトルコ」創出を目的に、クルド運動の投獄された指導者、アブドラ・オジャランと交渉中なのだ。それゆえクルド運動は、ウルトラ民族主義の部分によってエルドアンの連携部分と見られている。そしてそれが一層それらの部分の純血的民族主義を強めている。
新たな行動形態
ボイコット2種
9日間のラマダン休日がこの抗議行動を一休みさせた(2百万人が姿を見せた最後の大規模集会を伴って)とはいえ、2重のボイコットが引き継いだ。一方には、体制と公然と提携したおよそ20のブランドに対するある種永続的なボイコットがあり、それはCHPが先鞭をつけた。
他方には、セルビアの事例でひらめきを受けて学生がはじめた週1回のボイコットがある。そこではすべての消費がボイコットされるのだが、しかしまたそのボイコットは連帯と分かち合いの空気の創出をも考慮に入れている。特に「ボイコット・カフェ」の場合(TIPのイニシアチブによる)がそうで、そこでは全員が自身の飲み物を持参しそれを分配するのだ。
両方のボイコットは最初の2、3週間広範にまねられ、何人かの著名な人物と俳優が、ボイコットを呼びかけたとして収監された。そのボイコットを体制は「経済的サボタージュ」とみなしたのだ。
述べておかければならないこととして、イマモールの逮捕に応じて今も構築が続く抗議運動で、労働組合は事実上何の役割も果たしてこなかった。もちろん、ゼネストという考えは広範に議論されてきた(「ゼネスト、総抵抗」のスローガン同様)。しかし当座、労働者階級がこの運動に共鳴している、と言うのは難しい。
かなりの部分は今もエルドアンのプロパガンダを受け容れている。DISKやKESKといった左派労組連合が象徴的な作業停止を呼びかけたことはある。しかしながら、民主主義の問題と社会問題が密接に結びついている、と説明するための努力はほとんど全くと言ってよいほど払われなかった。これもまた、この非常な抗議運動を革命的な分岐点へと向ける目的の点で、急進的左翼が直面する最も重要な任務のひとつだ。(2025年3月19日、IVにより訳出)(「インターナショナルビューポイント」2025年4月22日)
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