バイデン―ハリス政権の欺瞞
多くの武器と部隊が中東へ
ハリスには大きな危険
ダン・ラボッツ
イスラエルが中東での戦争を拡大し続けるに応じて、ジョー・バイデンとカマラ・ハリス副大統領の政権はイスラエル支援のために、軍事援助の提供と同地域での軍事力増大を継続してきた。
イスラエル支援
は国内法も無視
イスラエルへの米国の軍事援助は驚くほどのものだ。1948年のその創建以来、非政府組織の「対外関係に関する評議会」によれば、「イスラエルは、経済と軍事を合わせた支援として約3100億ドル(インフレ調整後)を受け取るような、米国対外援助では最大累積受け取り国となってきた。米国はイスラエルに、1971年から2007年まで相当な経済支援を提供したが、今日米援助の全部近くはこの地域でもっとも近代化されたイスラエル軍支援に向かっている。米国は暫定的に、2028年まで年38億ドルをイスラエルに提供することに合意している」。
昨年10月にハマスとのイスラエルの戦争が始まって以来、米国はイスラエルに約300億ドルの軍事援助を提供してきた。リーヒ法によれば、はなはだしい人権侵害を犯している外国の政府やグループに、米国は安全保障の支援を与えることはできない。しかしバイデン―ハリス政権はこの法を単に無視してきた。
中東の米軍
も増強一方
米国自身も8月には同地域に約4万人の軍要員という形で存在している。そしてその数は増え続けてきた。米軍部隊は、バーレーン、エジプト、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェート、カタール、サウジアラビア、シリア、さらにアラブ首長国連邦に駐屯している。さらに、ジプチとトルコにも大きな基地がある。
ハマスへのイスラエルの戦争が始まって以来、バイデンは東部地中海と紅海に数隻の軍艦も派遣した。これらには、ふたつの空母機動群、数隻の駆逐艦、水陸両用上陸用舟艇、さらに数千人の海兵隊が含まれる。その上に米国は、相当規模の空軍力、戦闘機、輸送機、さらにタンカーも、2、3千人以上の部隊が従軍する形で配置した。そしてもっと多くの米軍用機が進行中だ。
情勢の複雑化が
運動への課題に
この春いくつかのキャンパスでまさに活発だったパレスチナ連帯運動は、大学当局によって弾圧された。そしてそのキャンプ設営行動と抗議行動は禁止されている。親パレスチナの教授は解雇されている。パレスチナ連帯運動は、ハマス支持をめぐって今も分裂している。いくつかの米国の都市では10月6日に、相対的に少数が親パレスチナデモに加わり、「ガザ、レバノン、あなた方は立ち上がるだろう、民衆はあなた方の傍らにいる」といったスローガンを唱和した。
しかし、ガザにおけるだけではなく、43%がキリスト教徒で58%がムスリムのレバノンまで広がった今の戦争に関して、多くはヒズボラを支持せず、それに戦争の責任まで帰せている。したがって今情勢はさらに複雑化している。イランとの戦争はそれをもっと複雑にするだろう。反戦運動はさらにこれらの複雑な展開に真剣に取り組まなければならない。
カマラ・ハリスは先週、ミシガンという決定的な州でアラブとムスリムのグループと会談した。彼女は今も、バイデンが武器を与える中で平和を語り続けている。それは彼女の選挙に高くつき、トランプの勝利に導く可能性もある。(2024年10月6日)(「インターナショナルビューポイント」2024年10月7日)
The KAKEHASHI
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