ウクライナ:支援輸送隊の国際的建設へ

フレド・レプラート/リズ・ローレンス

 ウクライナ人はロシアがクリミアを占領した2014年以来占領に反対し戦闘を続けてきた。さらに多くが、2022年2月に始まったロシアの全面的な侵略以後戦闘に関与してきた。
 2022年の全面侵略当時、多くは、ウクライナはまもなく占領され、ゼレンスキーは亡命し、傀儡政権が据えられるだろうと考えた。これは起こらなかった。ウクライナの民衆は反攻した。しかし、プーチンに対する勝利は易しい道ではないことは一層はっきりしている。

ロシアの戦争
の背後の現実

ロシア政府は、ロシア連邦の民衆に対して、現在の戦争は、かつてソ連がファシズムとの戦いに参加していた1941年〜45年の再現であると伝えているが、1939年〜41年のヒトラー・スターリン協定の時期のことは無視している。ロシア国家はロシア国内で、また世界に向けて、ウクライナ人は全員ネオナチだ、ウクライナは腐敗している、などと主張するような偽情報をつくっている。
 しかしウクライナ人は、かれらが戦争犯罪と占領を経験する中で、ファシストはロシア人の方だ、と一層感じている。
 見積もりでは、ロシア連邦がこれまでに被った戦場の死傷者は140万人になる(戦死者、負傷者、戦闘中の行方不明者を含む)。ロシアは、自国市民の戦死者が増えることで国内の反戦感情が高まるリスクを回避するため、、むしろ他国から募集した兵員を当てにしつつある。
 プーチンは、北朝鮮から部隊を輸入し続けている。5万人もが展開されているかもしれない。ロシア軍はさらに、人身売買作戦を介しても補充されている。その中では、他国の市民がロシア内での職を約束され、しかしその後自身がロシア軍内にいて、しばしば最低限の装備と訓練の下で前線に送られることに気づかされているのだ。

被占領地域内で
続く残酷な支配


 ウクライナ人の抵抗継続の主な理由のひとつは、クリミアやウクライナの他の被占領地域におけるウクライナ人の境遇だ。そこでは強制的なロシア化が進められており、年金受給や医療サービスへのアクセス、また自宅の所有権を維持するためには、ロシアのパスポートを取得することが義務付けられている。  教員たちは、学校でロシアが強制するカリキュラムを教えることを迫られている。占領に対する積極的な抵抗に関与していないウクライナ人でさえ、財産強奪、暴力、レイプ、また死に直面するかもしれない。
 ロシアはこれまでに被占領地域からおよそ2万人の子どもたちを拉致している。これらの子どものある者たちは軍学校にいて、かれらはそこで今後ウクライナ人を攻撃する兵士になるようしつけられている。行方不明になっている子どもたちの帰還のない和平解決はあり得ない。
 戦争を終わらせるためにウクライナが譲歩しなければならないと語る人々は、かれらがこれらの条件下で暮らす用意があると思うかどうか、自らに問わなければならない。答えがもし「ノー」ならば、それをウクライナ人に求めてはならない。

ウクライナ人
捕虜への虐待


 捕虜交換が行われた中でウクライナ人は、故国に送られるロシア人と束縛から戻るウクライナ人の外見間の対比で衝撃を受けた。プーチンはロシアのウクライナ侵略を「特別軍事作戦」と称している。彼はウクライナがひとつの国であることを否認しているがゆえに、ウクライナに対する戦争を公式には宣言していない。
 このひとつの残忍な結果は、ロシアに拘留されているウクライナ兵は戦争捕虜の地位を与えられてこなかった、ということだ。かれらはしばしばロシア人囚人と共に一般刑務所内に留められている。帰還するウクライナ人捕虜はしばしば、かれらの体重が3分の2になり、ロシアの拘置所内で拷問や過酷な虐待を受けてきた。何人かはこうした収監条件の結果としてウクライナへの帰還中に死亡している。

原発労働者へも
残酷な扱い続く


 ロシアの占領の残酷さを示す1例は、ザポリージャ原発における労働者の扱いだ。この発電所は2022年3月4日にロシアの占領下に置かれた。労働者の多くは、過酷な扱いに耐え、15人の労働者は拉致され、見せ物的な裁判にかけられ長期刑を受けた。かれらの解放を求めるキャンペーンがある。

さまざまな連帯
制裁要求も重要


 継続する侵略、戦争犯罪、そして捕虜の残酷な扱いを前に、ウクライナの人々はこれまでと変わらない連帯を必要としている。これは、物質的な援助、対ロシア制裁への支持、ウクライナ人難民支援、さらに国際的な連帯輸送隊の形態をとることができる。
 それはまた、ロシアの侵略と戦うだけではなく、ゼレンスキー政権の新自由主義的諸方策に反対する国内の戦線にもいるウクライナ内の左翼と労働者の運動、に対する支援に取り組むことでもある。かれらは、オリガルヒのためではなく人民のための社会的に公正な再建、に基づく未来を求めて戦闘中なのだ。
 われわれは、英国や他の国がウクライナが負わされた債務を帳消しにすることを求めるキャンペーンによって彼らを支援することができる。ウクライナ内では、左翼組織で、第4インターナショナルのパーマネントオブアーバーであるソツイアルニー・ルフ(社会運動)が、ウクライナ内で労働者の権利を求めて強力に運動し、またウクライナ軍で従軍しているメンバーを抱えている。それはこの間輸送隊の呼びかけを支持してきた。
 ウクライナの独立を守る闘いにおけるひとつの重要な部分は、ロシアの石油と液化天然ガスに対する制裁の維持だ。これらの製品の売却はロシアの戦争遂行に直接資金を与えている。ロシアは、制裁された商品を輸送するためにある種の影の船団を運航中だ。

排外主義に抗し
難民の防衛を


 ウクライナ人難民は、いくつかの国で攻撃下に置かれようとしている。これは、極右が油を注ぐ全般的な反移民感情の一部になっている。ウクライナ連帯運動はウクライナ人難民の権利、および戦争に抵抗する在外ロシア人の権利を守らなければならない。そして後者は、もしロシアに追放されるならば、徴兵されるか収監されるかもしれない。

各国から出発し
民衆的輸送隊へ


 ウクライナ連帯国際ネットワーク(INSU)が今、ウクライナに援助を持っていくため、そしてウクライナ民衆の苦しみと連帯の必要を世界に思い起こさせるために国際輸送隊を作り上げようとしている。それは陸路のグローバルフロティーラ(イスラエルの海上封鎖を破るガザ支援のため組織された国際船団:訳者)だ。
 この輸送隊はスコットランド、イングランド、ベルギー、バルセロナ、フランス、イタリア、スカンジナビアから出発する予定だ。この旅程の休憩地点では、輸送隊の仕事を宣伝し、ウクライナへの支援を構築するために、公開集会が催されるだろう。
▼フレド・レプラートは第4インターナショナルと協力関係にあるソーシャリスト・レジスタンスの指導的メンバー。
▼リズ・ローレンスは、英国のアンティキャピタリスト・レジスタンスの一員で、元大学・学部労組(UCU)委員長でUCU左派で活動している。「ウクライナのためのUCUメンバーズ」オルガナイザーのひとり。(「インターナショナルビューポイント」2026年8月27日) 

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