英国 共同の反極右行進

記録破りの新たな高揚出現
エコ社会主義へファシスト打倒は不可欠

エコー・フォーチュン/テリー・コンウェイ

史上最大の反ファシスト行動

 3月28日に行われた極右反対の「共に連合」行進は、おそらく英国史上最大の反ファシスト抗議行動だった。それは初期のパレスチナ連帯デモのいくつかに匹敵するものだった。
 主催者たちは50万人規模だったと主張している――そのようなマンモス的群衆を確かめることは難しい――。しかし最初のデモの先頭を飾る横断幕が会場の公園を出た後最後がそうするまで2時間半以上かかった。群衆をかき分けてどこかにたどり着くことだけでも糖蜜の中を泳ぐようだった!
 これは、昨年9月に極右活動家のトミー・ジョンソンの「ユナイト・キングダム」抗議行動を支持して10万人が繰り出したことを受けた、決定的なデモだった。そして、小さな士気の上がらない対抗デモが付随した。
 アンティ・キャピタリスト・レジスタンス(ACR)は、極右反対の温和なスローガンの強調、またその中心的な発言者の中に著名なトランス嫌悪を公言する者を含んでいたことを理由に「共に連合」主催者への批判をもっている。しかし、ロンドンの街頭における連帯のこの歴史的表出は、歓迎すべき、またわれわれのコミュニティの中に抵抗を築き上げるための好機としてつかみ取るべき画期だ。
 移民や難民申請者はこの闘いでは前線にあり、われわれの支援は確固としていなければならない。かれらには新たな極右の標的として、障がい者、トランス、黒人、また他のレイシズムにさらされる人々、それに全体としての女性が加えられる。この新たな極右は、国家の制度的で構造的な暴力をただ増大させているだけなのだ。

実に多様な人々が決起


 決起はとてつもなく多様だった。大きな注目の広がりがあった――多くのコミュニティ内や職場内での数週間にわたるリーフレット配布、また2、3日前のミラー紙、ガーディアン紙、ロンドン・イヴニング・スタンダード紙での報道――。人々はそれについて聞き、かれらの仲間と共にやってきた。音楽はひとつの呼び物だった。他の人々は、グリーンピース、「欠乏との戦争」、また他のNGOや慈善団体を通してやってきた。
 数千人のパレスチナ系列の行進があり、集会のいたるところに数多くのパレスチナの旗があった。在外米民主党員は、張り子のノー・キングスのマスクをもち出し、同日トランプに反対して米国で行われている大規模抗議行動を表現した。その上に反トランプのメッセージは共通だった。
 たくさんの東欧の隊列はデモにひとつのインパクトをもたらした。かれらのメッセージは単純だった。みなさんは西側の極右とだけではなく東欧の極右とも闘わなければならない、と。隊列の多くは、その友人や家族がプーチンによる併合に抵抗し、あるいは変わることのない爆撃下で暮らす前線にいるウクライナ人だった。
 唱和されたスローガンのひとつは、「ウクライナからパレスチナまで占領は犯罪」だった。ウクライナ連帯キャンペーンはかれらの旗と共にその非常に目立つ部分だった。
 多くの労組は、最強の外観を見せたNEU(全国教育組合)やユニゾン(公務部門)という形で、ロンドンの街頭に組合員と旗印を届けようと奮闘してきた。まさに、デモのこの部分の登場が、それらがパレスチナのジェノサイドに反対して決起してきた以上にそれほど意味があった――立派な規模につくられたそれ自身の行進のように見えて――理由は、多くの活動家が今後の数週間疑いなく提起し続けることになるひとつの問題があるからだ。

可能性と問題見せた緑の党


 政党に関しては状況は複雑だった。
 緑の党(GP)についてはロブ・マースデンが伝えている。彼が見出したのは、しばしばザック・ポランスキー(GP党首:訳者)に関連する手製のプラカードを携えた、同党のメンバーや友人や家族と歩く個人の小さなグループだった。
 これらの人びとの多くは、GPに対してだけではなく組織化された政治に対しても新人だった。多くの場合かれらは、これ以前デモに参加したことも全くない。うまくいけば、今回の「共に行進」が見せたあっと言わせるような規模と壮観さが、進行中の活動に対する長続きする力づけと刺激になるだろう。
 「絶滅反乱」のサンバドラムチームの大隊の後方、行進のずっと後ろにいてGP「公式」ブロックに間に合ったわれわれのような者たちは、それがおそらく千人で、同党支部の大きな数になる旗印で識別できた。英国中からGPの代表はいたが、多くは、おそらくほとんどは、現在かれら自身の旗印をもっていない。
 そしてここに、GPにとって少しばかり問題がある。中央で作成されたGPプラカード、あるいはリーフレットがどんなタイプのものでもまったくなかったのだ。これは資金の問題ではないように見える。2、3年前に比べGPとその地方支部は現金で一杯だ。
 むしろそれは、GPの文化の問題であり、GPの政策に幅広い民衆層を勝ち取ること、また社会運動内に固い基礎を作り上げること、に向けた総路線的取り組みよりむしろ地方選キャンペーンに過剰に焦点を当てている問題だ。

諸政党の多くは影が薄く


 ユア・パーティ(かつて労働党左派でその後同党から排除されたコービンやスルタナを中心に形成された新党:訳者)もまたそれ自身のブロックを形成した。それに関してはデイヴ・ケラウェイが伝えている。
 参加者は推定約5百人。このブロックを組織している人々は、英国中――グラスゴーからデヴォンまで――から来たかれら自身の旗印をもった支持者グループを50以上と数えた。しかしいくつかはこのブロックに全く間に合わず、これらもまた群集のはるか後方にいた。この党の中央は、3月23日の議長からのEメールに、今回の行進についてついでに単に記載しただけで、党員が露出度を高めこの催しで組織化活動を行うべきと力説するようなことを、全く行わなかった。
 このブロックの先頭を行くすばらしい旗印やプラカード――「資本主義は分断し、社会主義は統一する」、「私たちの解決=社会主義」――は、責任を放棄した被選出の指導部というよりも、むしろ全ロンドン代表者会議の同志たちによって組織された。新たな結びつきがさまざまなところから来た活動家との間でつくられた。そして連帯が構築された。これは、指導部不在を前にした前向きな経験だ。
 一方労働党は、この日に向けた動員では公式の役割を全く果たさなかった。指導部は、このデモに容易に向きを変え、指導部の誰かを送ることもできたと思われる。スターマーは何らかの人当たりのよい反リフォーム(リフォームは、今英国で保守党をしのぐ勢いを見せているナイジェル・ファラージが率いる極右政党:訳者)のメッセージを出すこともできただろう。しかし、何と、何もなかった。
 労働党左派ですら、主流のモメンタム連合は目立たなかった。労働党の3つか4つの旗印は何とか間に合った――官僚は、パレスチナ連帯行進にそれらをもち出したいと思った活動家の阻止を簡単に繰り返すことはできなかった――。労働党は心配しなければならない――今回姿を見せた多くは、これまで彼らへの投票を通例とした、しかしもはやそうしてはいない、そしてもっと組織化されつつある人々なのだ――。
 ACRは、この日参加したウェールズとイングランドのすべてから来たメンバーと共に大挙して現れ、われわれの多くはその後、そこでのナイジェル・ファラージの登場に抗議するためにクロイドン(ロンドン南部:訳者)に進んだ。彼はわれわれの街頭では歓迎されていない、とはっきりさせるためだ。われわれはわれわれの新しい反ファシストの印刷物を配り、他の参加者に話しかけ、連帯を交換した。
 多くはその印刷物をプラカードとして掲げるために、われわれの人気のパレスチナポスターと共に同じく受け取った――何人かは、以前そうしていたものを再使用した――。われわれの隊列はそれ自身の唱和をはっきり示し、その多くに周辺の他の人々も応じた。
 われわれには、特にリフォームが強い地域での地方選を軸に目標化された、活気ある地方のイベントが多数必要だ。これには、これらの地域ではしばしば左翼が弱いため、何らかのかれらをしのぐ組織されたものが必要だ。

左翼のもう一つの大規模登場へ


 われわれは、今回のデモの上で、また5月18日のトミー・ジョンソンに反対する左翼によるもうひとつのマンモス的な登場に向け、大きな感性的な反応――人々の自信と士気への押し上げ――を拡張する必要がある。
 社会的再生産、経済、環境を包含して多重危機と呼ばれる内的に絡み合った資本主義の危機は、エコ社会主義の未来を求めている。ファシズムは、この未来に対するわれわれが打ち破らなければならない直接的挑戦を代表している。それはデモ以上のものを意味する。それはわれわれのコミュニティにおける抵抗の、そして中期的には、ファシストの支配とそれを可能にする者たちから権力を奪い取ることができる大衆的政党の建設を意味する。

▼テリー・コンウェイは第4インターナショナルと協力しているソーシャリスト・レジスタンス支持者。(「インターナショナルビューポイント」2026年4月3日) 

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